2016/09/09 05:20


藍染の色は、藍色48色と呼ばれているように多彩な色彩呼称が存在しており、冒頭写真の呼称だけでも22色あります。

それぞれの美しさがありますが、この色に染めたいと思ってもなかなかその通りに行かないのが、奥の深さでもあります。

日本の藍は蓼藍ですが(沖縄・奄美は琉球藍と呼ばれる別の植物)、世界中で青色素を含む植物は4種類で蓼藍は最も色素含有率が少ない藍です。

その色素の魅力を表現するために、藍の葉を乾燥させ、さらに100日かけ発酵させたスクモと呼ばれる藍染料が作られます。

さらにスクモを藍建てと呼ばれる技法で発酵させ染色可能な染液がつくられます。

この発酵技法は平安時代に始められ、さらに室町時代に進化し、江戸時代に確立されたと言われています。

『天然灰汁発酵建て』と呼ばれるこの技法を受け継いでいるのは、ほんの一握りと言われています。

昔ながらの天然素材のみで作られた染液の色の深さと香りは、なんとも清浄かつ芳醇な世界を表現していると思います。

当店のグレード1が本来の天然灰汁発酵建ての本藍染です。